著者
加藤 和弘
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.77-80, 1996-03-29
被引用文献数
40 26

東京都文京区内の17ケ所の緑地で樹林地における越冬期の鳥類を調査し,鳥類の種組成と植生の構造の関係を明らかにした。鳥の種類数は,高木に覆われた面積よりは植生の階層構造,特に低木層の発達の程度に依存しており,各階層の植被率や種数が増加するに従って鳥類の種数も増加した。但し植被率も植物種数も,ある程度以上になると鳥類の種数の増加に寄与しなくなる可能性が示唆された。鳥の種類が少ない緑地では,鳥類による低木層の利用が鳥の種類の多い緑地に比べて少なく,ウグイスなど低木層を好んで利用する種類は見られなくなる傾向があった。以上より,鳥類群集保全のためには,植生の下層部に配慮した緑地整備が必要であるといえる。

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