- 著者
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古谷 勝則
- 出版者
- 社団法人日本造園学会
- 雑誌
- ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
- 巻号頁・発行日
- vol.61, no.5, pp.669-674, 1998-03-30
人が風景を体験し,強い感動を受けるような思い出に残る自然風景を調査した。一般社会人にアンケートを送付して183名から回答を得た。体験年齢,視点場と視対象,体験した状況を整理・分析し,以下の成果が得られた。1)視点場は,山頂や海岸,草原だけでなく,道路や展望台,橋も重要である。2)視対象の構造は,対象物の空間分布を視知覚で認識しているのに加え,時間や季節の変化要因が自然風景に彩りを加えている。3)季節は夏と秋が多く,体験時間は午前中に72%が体験している。空は晴れていて,陽射しが強く,明るい場合に,感動することが多い。一方,朝や夕方の風景も感動することが多い。温度や風の影響は少ない。