著者
温井 亨
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.749-752, 1998-03-30
参考文献数
3

尾花沢市では1986年に「銀山温泉家並保存条例」を設け, 温泉内の建築活動を誘導し, 美しい町並の形成に努めてきた。本研究ではこの試みに対して,(1) 温泉街の景観的特徴,(2) 条例の内容,(3) 12年間の成果,(4) それに対する住民の評価という4つの分析を行い, 景観づくりの手法としての成果と課題を考察した。条例では, 新築・増改築時のルールを定め, 工事予定者はルールに適合しているか審議会の審査を受けることが補助金により奨励されている。こうした景観コントロールの手法を, 住民と地元行政だけで行い, 大きな成果を上げたことは高く評価される。しかし, 景観上議論のある建築への補助金の運用には, 想定外の建築への対応の課題が指摘できる。

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編集者: Benichan
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