著者
鈴木 輝好
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.193-201, 2004-09

企業年金保険は年金基金向けに提供される保険会社の運用商品であり、最低利回り保証や成果配当といった仕組みを有する。また、所定の控除金を支払うことにより契約をいつでも解約でき、その時の返戻金は保証された利回りと成果配当により単調に増加する契約者持分を基準にして算出される。本論文ではこれらの仕組みをリスク中立測度の下で評価した。その際、生命保険会社から年金基金に対して持ちかけられる契約の転換、さらには生命保険会社には資産運用が悪化した場合にデフォルトする危険性があることを考慮に入れた。いくつかの仮定の下で、問題は二つの互いに分離できない早期行使のある無期限平均値オプションの価格付けに帰着した。その結果、本論文では企業年金保険の価格に関する解析解の導出に成功した。また、得られた解析解を用いてデフォルトリスクに関する影響を分析したところ、投資適格級の範囲内ではデフォルトリスクの差は商品格差として表れにくいことが分かった。

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こんな論文どうですか? 契約者持分の増加と契約の転換を考慮した企業年金保険の価格付け(鈴木 輝好),2004 https://t.co/HCssTbSgir 企業年金保険は年金基金向けに提供される保険会社の運用商品であり、最低利回り保証や成果配当と…

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