著者
太田 伸広
出版者
三重大学
雑誌
人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 (ISSN:02897253)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.81-110, 2005-03-31

難題解決結婚の話を分析すると、幾つかの特徴が現われる。それを一般的に定式化すると、難題解決結婚とは、王様(女王、王女)が、地上の人間には解決することがおよそ不可能な難題を出し、それを解決したら、褒美としてお姫様(王子)をやる(嫁にする)という約束に基づく結婚である。難題解決には、異界の存在や贈物が登場し、難題解決に決定的な役割を演ずる。主人公はほとんど行動しない。褒美としての(主として)お姫様は家父長的な父王からモノ扱いされる。しかし、それにもかかわらず、お姫様には結婚に抗う強い意志や激しい感情を持つ人が多い。不思議なことに、『日本の昔ばなし』にはこの難題解決結婚は一話もない。グリム童話といえども、庶民同士の難題解決結婚はない。

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こんな論文どうですか? グリム童話と『日本の昔ばなし』の比較 : 難題解決結婚について(太田 伸広ほか),2005 http://t.co/f8kn2qPoMX
意味不明過ぎて気になる! QT @ronbuntter こんな論文どうですか? グリム童話と『日本の昔ばなし』の比較 : 難題解決結婚について(太田 伸広),2005 http://id.CiNii.jp/SvuoL
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