著者
伊豆原 英子
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学教養部紀要 (ISSN:09162631)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.1-15, 2003

終助詞「よ」「よね」「ね」のこれまでの研究は、三者を統一的に見たものは少なく、二者間の差異、または意味・機能を同じくする他の領域の語群との差異を明らかにするものが多かった。本稿は、終助詞「よ」「よね」「ね」三者の機能を統一的にとらえようとした点が従来の研究と異なる。本研究で明らかになったことは次の点である。「よ」「よね」「ね」はともに、話し手の認識の受け入れを聞き手に求める話し手の発話態度を表すものであるが、違いはその手続きにある。つまり、・「よ」は聞き手の認識に働きかけて何らかの変化を促したり、そのことによって何らかの行動を促そうとするものである。・「よね」は話し手の認識が聞き手の認識でもあるかを聞き手に確認するという過程をとることで、話し手の認識領域に聞き手を引き入れようとするものである。・「ね」は話し手の認識を聞き手が受け入れることを当然とみなし、聞き手の同意を求めるという過程をとることで、話し手の認識領域に聞き手を引き入れようとするものである。

言及状況

Twitter (3 users, 7 posts, 1 favorites)

こんな論文どうですか? 終助詞「よ」「よね」「ね」再考(伊豆原 英子),2003 http://t.co/UGyINjIhXz 終助詞「よ」「よね」「ね」のこれまでの研究は、三者を統一的に見たものは少…

収集済み URL リスト