著者
横山 哲
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.59-68, 1997-12-15
被引用文献数
5

体格指数の中では身長の影響をうけにくいといわれ国内外で広く用いられているBMI (Body Mass Index)をもちいて,体格を狭長体・標準体・軽度肥満体・中等度肥満体・高度肥満体の4群にわけ各種死亡指数を分析した。(1)診査方法別でみると,全身診査に比べて面接士扱いの肥満体の死亡指数の悪化が男女とも示され,面接士扱いの肥満に対する選択力の弱さを示唆した。(2)年齢階級を29歳以下,30〜49歳,50歳以上の3群にわけ体格別の死亡指数をみたところ,男性では中高齢になるにつれ,狭長体で死亡指数の上昇と高度肥満体で指数の低下が示された。(3)肥満体の過腹囲で死亡指数が悪化するという傾向は,女性および39歳以下の男性にみられたが有意差は示されなかった。また39歳以下の男性では胸囲が腹囲より11cmをこえる中等度および高度肥満体の死亡指数は標準体よりも低かった。

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