著者
大橋 茂充
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.98-102, 2000-12-27
被引用文献数
2

第94回日本保険医学会定時総会にて「死亡指数別生命表作成ソフト」について発表する機会を得た。そこでは,条件体における割増保険料の考え方に基づいて,死亡指数の及ぼす影響は恒常的なものと仮定して生命表を作成した。しかし,現実には,保険金削減法に見られるように,死亡危険の評価は保険年度別に可変的に設定されるのが自然であるように思われる。そこで,この保険年度別死亡指数の考え方を生命表の作成に適用して,同一加入年齢の集団をコホートとして観察した場合の死亡指数について検討した。また,この方法を脱退のある場合についても適用し,脱退が死亡指数に及ぼす影響について考察した。とくに,脱退してゆく集団の死亡指数を保険年度別に設定し,あとに残る集団(残存集団)の死亡指数がどのように影響を受けるか検討した。

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