著者
浅野 二郎 仲 隆裕 藤井 英二郎
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.69-78, 1986-03-30
被引用文献数
1

わび茶が創始され,多くの人たちがそれを継承するなかで,わび茶は大きく発展する.わび茶が発展するなかで,やがて,遊芸の茶ともいえる贅と華美に流れる茶が流行する時期を迎える.この時流のなかで,わび茶本来の姿へ立ち戻るべし,とする人達があらわれる.本報告では,このような人達の中から,資料によってその事績を比較的明確にとらえることのできる藤村庸軒と井伊直弼の茶と茶庭について取り上げ,検討した.特に茶庭については現存する西翁院・澱看席と,埋木舎・〓露軒および茶湯一会集を中心にして考察を加えた.そこでは,いずれも,わび茶の原点への回帰を希う真摯な姿勢が,具体的な作例あるいは著書・諸記録を通してうかがい知ることができる.

言及状況

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茶室の図面を探している。

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