著者
小林 雅実
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.270-279, 1991-06-28
被引用文献数
3 1

ニフェジピンの炎症組織におよぼす影響を検索した。60匹のウィスター系ラットの背部に滅菌綿球を挿入してcotton pellet肉芽腫を形成し,24時間後よりニフェジピン投与(100mg/kg)を開始し,投与期間別に次の4群に区分した。1,2,4週間投与(1,2,4週群)および,4週間のニフェジピン前投与を行った後に綿球を挿入し,術後さらに4週間投与(前投与群)とし,各群についてコントロールは同匹数とした。実験期間終了後,屠殺,肉芽腫を摘出し,湿重量,タンパク質,ハイドロキシプロリンの定量ならびに組織学的検索を行ったところ,次の結果を得た。すなわち,肉芽腫の湿重量,タンパク質量は1週間目に増加し,その後経時的,または薬剤投与による変化はなかったが,ハイドロキシプロリン量は経時的にも,薬剤投与によっても増加する傾向があり,前投与により,さらに増加が認られた。また,組織学的所見では,著明な炎症性細胞浸潤と肉芽組織の増生がみられ,膠原線維は経時的に増加し,ニフェジピン投与によって束状の線維が増加する傾向が認られた。

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こんな論文どうですか? ニフェジピンと歯肉増殖症の関連性に関する研究 : cotton pellet肉芽腫に及ぼすニフェジピン投与の影響(小林雅実),1991 http://id.CiNii.jp/TzYPL

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