- 著者
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中井 義勝
- 出版者
- 一般社団法人日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.7, pp.631-637, 2006-07-01
- 被引用文献数
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3
日本において社会文化的背景ガ摂食障害発症に及ぼす影響を検討した.まず,1965年から現在までに京都大学医学部附属病院を受診した摂食障害初診患者数を調査した.次に1982,1992,2002年に京都府下の12〜24歳の学生を対象に摂食障害の実態調査を行った.最後に摂食障害の危険因子を調査した.日本では神経性食欲不振症(AN)は1960年頃に初めて報告され,1970年以降患者数ガ増加した.1980年以降は神経性過食症(BN)ガ増加した.最近ではむちや食い障害(BED)ガ増加している.日本における摂食障害の変遷史を検討したとこう,第一期(1960〜1980年)は古典的なANの台頭期で家族関係の関与ガ注目された.第二期(1980〜2000)年はBNの増加期で,やせ願望とコンビニの普及ガ注目された.第三期(2000年以降)はBEDの増加期で女性の社会的ストレスガ注目される.