- 著者
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中井 義勝
久保木 富房
野添 新一
藤田 利治
久保 千春
吉政 康直
稲葉 裕
中尾 一和
- 出版者
- 一般社団法人 日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, no.11, pp.729-737, 2002-11-01 (Released:2017-08-01)
- 参考文献数
- 8
- 被引用文献数
-
6
1999年の1年間に全国23施設を受診した摂食障害女性患者975人について,臨床背景,身体症状,精神症状と食行動異常,本人の状態と家族の状態,誘発因子につき調査し,神経性食欲不振症制限型(AN-R),同むちゃ食い/排出型(AN-BP),神経性大食症排出型(BN-P),同非排出型,特定不能の摂食障害の5群で比較した.各病型に持徴的な身体症状(AN-Rのうぶ毛密生,柑皮症,AN-BPとBN-Pの唾液腺腫脹や歯牙侵食等)があった.精神症状は各群に共通して出現率が多い項目(過剰適応,強迫傾向)と群間で有意差のある項目(肥満恐怖,対人関係不良,抑うつ等)があった.誘発因子はストレスとダイエットが2大因子であった.この資料は,摂食障害を専門としない人にもその診断に役立つと思われる.