著者
天野 和孝
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus (Journal of the Malacological Society of Japan) (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.143-151, 1995
参考文献数
25
被引用文献数
2

長野県の鮮新荻久保層からThracia kamayasikienis Hatai, T. higasinodonoensis Oinomikadoの2種の中新世種が残存種として発見された。このうち, 特に, Thracia kamayasikienisは中新世には東北地方に広く分布していた種である。また, 同じ地層から中新世後期から現在まで北方系動物群に見られるThracia kakumana(Yokoyama)も産出した。中新世末期の寒冷化によって, スエモノガイ属の多くの種が絶滅したが, 上記の2種のみは鮮新世中期まで長野県北部に生き残った。これは, 当時寒冷な内湾域が長野県北部を含む北部フォッサマグナ地域に存在したことによる。

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