- 著者
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松田 安弘
舟島 なをみ
杉森 みど里
- 出版者
- 日本看護教育学学会
- 雑誌
- 看護教育学研究
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.1, pp.15-28, 2001
本研究の目的は、男子看護学生の学習経験を説明する概念を創出し、その総体から男子看護学生の学習経験の特徴を明らかにすることである。研究方法論には、看護概念創出法を適用した。データ収集は、看護基礎教育課程を卒業した看護士を対象とし、半構造化面接法を用いて行った。その結果、男子看護学生の学習経験の総体を示す7つの概念を創出した。その概念とは、【卒業要件充足・看護士免許取得に向けた学習進行による成果の獲得】【問題遭遇による学習進行の難渋・停滞とその克服】【学習過程における看護への関心喚起による看護・自己・教育機関への価値づけ】【少数者としての利害受理】【男性としての体面の維持と失墜】【性差の克服と環境への順応】【看護職適性への迷いと進路の決定】である。男子看護学生の学習経験の総体は、男子看護学生が卒業要件の充足を目指す看護学生に共通する経験に加え、青年期の発達課題を達成する学生としての経験、女性多数の環境における少数者としての経験をすることを示した。