- 著者
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信濃川ネオテクトニクス団体研究グループ
- 出版者
- 地学団体研究会
- 雑誌
- 地球科學 (ISSN:03666611)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.3, pp.95-110, 2003-06-25
- 被引用文献数
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6
信濃川中流域に分布する第四紀末期(約50,000年前以降)の河成段丘と指標テフラとの関係について検討し,特に指標テフラ降灰時期に離水した段丘面に着目し,中流域全域にわたる新たな段丘面区分を提案した.調査地域にはDKP(約50,000年前),AT(約25,000年前),As-K(約13,000年前),As-Ut(約5,000年前)の指標テフラが分布する.DKP, AT, As-K,およびAs-Ut降灰頃に離水した段丘面を指標段丘面として,それぞれ川西面,塩殿面,真人面および十日町面と命名した.また,各指標段丘面および現河床との問に位置する段丘面を段丘面群とし,高位から塩殿面群,真人面群,十日町面群および川井面群と命名した.塩殿面,真人面および十日町面は,それぞれ塩殿面群,真人面群,十日町面群を構成する段丘面の最も低位に位置する.各指標段丘面の信濃川現河床からの比高は,地域毎に大きく変化しており,従来の研究による低位の段丘面対比は,大きく変更された.