- 著者
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大竹 政和
- 出版者
- 独立行政法人防災科学技術研究所
- 雑誌
- 防災科学技術 (ISSN:04541871)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, pp.1-7, 1980-11-25
- 被引用文献数
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関東・東海地域はアジア・太平洋・フィリピン海の各プレートが会合する場所に当たり,3つのプレートの入り組んだ相互作用によって,そのテクトニクスはきわめて複雑な状況を呈している.そのために,地震の発生メカニズムについても不明の点があまりにも多い.しかし,わが国の心臓部を擁しかつ常に大地震の危険にさらされている地域であるだけに,この複雑な場の基本的な構造を解明することば,地震予知研究の立場から見ても第一級の研究課題と言わねばならない.幸い,深層地殻活動観測施設をはじめとする地震観測網の整備が進むに従って,この地域の震源決定精度が格段に向上し,小さな地震の発震機構も精度よく決めることができるようになってきた.こうした良質の地震データを基礎こ,関東・東海地域のテクトニクスを統一的に説明するモデルが生み出された.この統一モデルの概要を紹介し,あわせて,モデルから予測される関東直下の地震の発生メカニズムについて論ずることにしたい.