- 著者
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及川 裕子
- 出版者
- 埼玉県立大学
- 雑誌
- 埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, pp.1-7, 2005
親になることによって起こる変化を「親性の発達」とし、その因子構造を明らかにすることを目的に質問紙調査を行った。その結果、親性の発達について、「次世代因子」「社会環境因子」「生き甲斐因子」「家族の絆因子」「世代間因子」「抑うつ因子」の6因子を抽出した。6因子について、母親と父親で比較すると「次世代因子」「社会環境因子」「世代間因子」「抑うつ因子」の4因子について有意差がみられた。母親の就業状態・子どもの性別において比較したが、有意差は見られなかった。また、親性の発達に影響する要因として、夫婦関係の満足度と子どもを持つことを望んでいることが影響を与えており、母親から受けた被養育体験はやや影響を与えていた。