著者
久保 恭子 刀根 洋子 及川 裕子
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 = Japanese Lournal of Maternal Health (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.303-311, 2008-07-01
参考文献数
4
被引用文献数
5

本研究の目的は孫をもつ女性のインタビューで得られた資料をもとに,祖母性と祖母力について分析し,祖母自身の生涯発達における意味について,また祖母の育児支援のために専門家として支援することは何かについて明らかにするための資料を得ることである。結果,1.本調査の対象となった祖母性の特徴として,[癒し体験][いきがい][命のつながり][浄化][重荷][家族の変化][夫婦関係の好転]があった。2.祖母力の特徴として,孫の成長発達にあわせて育児全般すべての項目において支援を実施していた。これらのことから,祖母になるということ,育児を支援するということが祖母の生涯発達におおむねよい影響を及ぼしていることがわかったが,育児支援が[重荷]であると感じる祖母もおり,どのような育児支援が負担となるのか詳細な分析を行う必要がある。
著者
田村 毅 倉持 清美 及川 裕子 久保 恭子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.135, 2006 (Released:2008-02-28)

目的 出産後、夫婦関係の親密性や満足度が低下することがBelskyらの研究で明らかになっており、国内でもその傾向は同様で、菅原(1998)によると夫のサポートが出産後の夫婦関係に関連する。演者らは妊娠・出産・子育て期における夫婦関係の変化を、質問紙による追跡調査によって明らかにしようとしている。妊娠中の夫婦に対する第一回調査から、第二回(出産後4ヶ月)、第三回(1歳時)、第四回(2歳時)までの結果は、昨年の大会にて発表した。今回は引き続き第五回調査(3歳時)を加え、全体の概要を報告する。方法 対象者は、首都圏の保健機関・医療機関での母親学級・両親学級に参加した夫婦4623組である。調査項目は、夫婦関係尺度として、QMI (Quality Marital Index)、MLS (Marital Love Scale)、およびDAS (Dyadic Adjustment Scale) を用いた。結果 経時的な夫婦関係の低下が見られ、Belskyらのデータを確認する結果となった。特に、男性と比較して女性の下げ幅が大きいことが特徴的である。 生活時間の配分、女性の就労状況、夫の家事・子育て参加、子どもの発達、親の社会的サポートなどを独立変数として重回帰分析を行った結果、夫婦のコミュニケーション、パートナーの収入、夫の出産時の協力および子育て参加などが夫婦関係を規定する主要な要因であることが明らかになった。 出産・子育て体験は夫婦に大きな喜びをもたらすと共に、家事・育児など日常生活での負担から、家族にストレスが加わり、夫婦関係が相対的に低下すると考えられる。特に育児による拘束感、妊娠期以前に担っていた社会的役割からの撤退などが問題となる。
著者
及川 裕子
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-7, 2005

親になることによって起こる変化を「親性の発達」とし、その因子構造を明らかにすることを目的に質問紙調査を行った。その結果、親性の発達について、「次世代因子」「社会環境因子」「生き甲斐因子」「家族の絆因子」「世代間因子」「抑うつ因子」の6因子を抽出した。6因子について、母親と父親で比較すると「次世代因子」「社会環境因子」「世代間因子」「抑うつ因子」の4因子について有意差がみられた。母親の就業状態・子どもの性別において比較したが、有意差は見られなかった。また、親性の発達に影響する要因として、夫婦関係の満足度と子どもを持つことを望んでいることが影響を与えており、母親から受けた被養育体験はやや影響を与えていた。
著者
田村 毅 市村 彰英 加藤 吉和 岸田 泰子 久保 恭子 中村 正 田崎 知恵子 倉持 清美 及川 裕子 伊藤 良子
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

子育て家族の追跡調査から、子育て家族システムの特徴、特に里帰り出産、祖父母の役割について明らかにした。また、海外在住の子育ての課題について明らかにした。児童虐待が発生する家族システムの特徴とそれを支援する福祉システムの困難さと課題について明らかにした。ジェンダーの視点から男性が子どもを虐待するメカニズムを解明し、虐待関係にある家族への支援の方策として父親グループ活動のプログラムを開発した。