著者
菊池 知彦
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学理科紀要. 第二類, 生物学・地学 (ISSN:05135613)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.23-40, 1991-10-31

海洋の中層から深層域に分布する遊泳性エビ類のうちヒオドシエビ料(Family Oplophoridae)は世界の海洋に8属が分布する。本科の属のうち,トゲアタマエビ属(Genus Meningodora)は,わずかに6種が主に大西洋から報告されているだけの,極めて小さなグループである。その報告例が極めて限られているため,本属の種の形態,地理分布,生息深度などに関する知見は依然不十分はままである。本論文では西部北太平洋からこれまでに得られた5種,すなわちMeningodora compsa (CHACE,1940),M. longisulca KIKUCHI,1985, M. marptocheles (CHACE,1940), M. mollis SMITH,1882,そしてM. vesca(SMITH,1886)を報告,記載し,その地理分布ならびに分布深度について得られた知見を整理した。

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