著者
溝口 正
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学社会文化学部論集 (ISSN:13462113)
巻号頁・発行日
no.6, pp.147-166, 2005

大手前大学ならびに大手前短期大学の講義において、毎回暫定的な試験を実施してきたが、その際、朝食にご飯食またはパン食を摂取しましたか、とのアンケートもおこなった。毎週得られた評点と朝食摂取の結果を刻銘に学籍簿に記入して保存してきた。それは1999年から2005年の7年間(但し、平成16年度はマークシート自動採点様式のため残念ながら欠落)に亘って301週、27教科の集計である。対象学生数は24,928名に達した。朝食摂取の状況を要約すると、大手前大学ならびに大手前短期大学の男女学生は主としてご飯食、パン食を摂取し、その他を含めると凡そ90%が何らかの形で朝食を摂取している。パンを食べた学生とご飯を食べた学生を抽出してその割合を求めてみると前者は35%から39%であり、一方、後者は22%から28%であった。パンを食べた学生数はご飯を食べた学生数より1.6倍ほど多い。暫定的な試験の評点を集計し、今回はセメスター内の総回数12回、全てに出席した者および2日まで欠席した者を対象学生として選び、パンを食べた学生とご飯を食べた学生に分けてその評点を比較した。その数は27教科、301週において総数1,385名であった。言い換えれば熱心に受講した学生の集計である。残りの学生総数、23,543名は、出席日数8-10回の者、5日-7日の者、4日以下の者のいずれかに全て分別されるが、どの学生も暫定的な試験を受験し同時に朝食摂取のアンケートに回答しているのでそれらの調査・集計も可能である。朝食としてご飯を食べた学生の平均評点がパンを食べた学生の平均評点より高レベルであった教科は総数27教科の内16科目だった。教科7科目では双方とも同じレベルであった。低レベルであった教科は4であった。以上のことから講義を熱心に聴講し試験に良好な成績を収めるためには平素ご飯を食べる方がパンを食べる方より望ましいと考えられる。

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