- 著者
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古屋 佳子
- 出版者
- 京都市立看護短期大学
- 雑誌
- 京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, pp.113-123, 2006
熟練技能を具えた身体と身体に根ざした知性は,徹頭徹尾社会的かつ歴史的な性格を刻印されている.反応し行動する能力としての身体は,意味を帯びた状況と,己の取り込んでいる文化的意味に反応するからである.(中略)つまり身体は無反応な機械と決して同列には考えられないこと,むしろ身体は社会的に定義された状況に対し,意味を通じて反応することで,回復を促進したり,逆に害を引き起こしたりするのだということをここで改めて確認しておきたいのである.