- 著者
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高垣 達也
藤森 和博
佐薙 稔
野木 茂次
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会総合大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2006, no.1, pp."S-5"-"S-6", 2006-03-08
マイクロ波による無線電力伝送は,宇宙空間で発電しマイクロ波によって地上へ送電する宇宙太陽光発電システム(SSPS)[1]ばかりではなく,SuicaやICOCAに代表される電子タグ(RFID)等の小電力伝送用途への応用でも非常に重要である.RFID等の用途では,人体や周囲環境への影響を配慮し,小電力のマイクロ波で動作する高効率の伝送システムの実現のために,RF-DC変換回路を受電アンテナと一体化したレクテナ[2]の高効率化が望まれる.これまで著者らは,マイクロストリップラインで構成されたレクテナのRF-DC変換回路において,ダイオード実装部のアノード,カソードに接続された線路長によりマイクロ波(RF)-直流(DC)変換効率が変化し,これらを最適化することで63%程度の変換効率が得られることを報告している[3].ダイオードの非線形特性による高調波発生については,スプリアスの抑制やRF-DC変換上のロスという観点では扱われていたが,高調波がレクテナ・RF-DC変換回路の効率に与える影響については論じられてこなかった.本稿では.ダイオードで発生する高調波で最も影響が大きいと考えられる2次高調波が,変換効率に与える影響について実験的に検討し,効率を改善することができたので報告する.