著者
芳我 ちより 舟島 なをみ
出版者
日本看護教育学学会
雑誌
看護教育学研究
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.15-28, 2007

本研究の目的は、学生間討議を中心としたグループ学習に必要な教授活動を明らかにすることである。研究方法論には看護概念創出法を適用し、参加観察法(非参加型)を用い、グループ学習中の教員・学生間及び教員間の相互行為場面をデータとして収集した。持続比較分析の結果は、グループ学習における教員の行動が12概念【目標達成に向けた計画周知のための授業概要と意義説明】【集団から個へ、個から集団への視野縮小と拡大反復】【主体的学習尊重による関与保留と手がかりの提供による主体的学習推進】【授業進行可否決定に向けた学習状況の把握】などを用いて表せることを明らかにした。考察の結果は、グループ学習において教員が、1)目標達成に向け、学生の主体的な学習を中心に据えながらも、適切なタイミングを図り介入する、2)学生個々が達すべき目標と、集団によって達成すべき目標を明確に設定し、両者の目標達成度を常に視野に入れる、3)学生の目標達成度を向上または、集団内の目標達成度を均衡化するために、予め立案した指導計画を査定し、修正する、4)学生の要望の受け入れや緊張緩和により相互行為を円滑に展開する、5)不測の事態や対応困難な場面に遭遇する可能性を想定し、準備状態を整えるとともに、状況に応じて他の教員と協働する必要性を示唆した。

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こんな論文どうですか? 学生間討議を中心としたグループ学習における教授活動の解明 : 看護基礎教育において展開される授業に焦点を当てて(芳我ちよりほか),2007 http://id.CiNii.jp/aVjmL
こんな論文どうですか? 学生間討議を中心としたグループ学習における教授活動の解明 : 看護基礎教育において展開される授業に焦点を当てて(芳我ちよりほか),2007 http://id.CiNii.jp/aVjmL

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