著者
道畠 俊英
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.95-104, 2007-08
被引用文献数
2 1

石川県奥能登地方には、イカやイワシを原料としたイシルと呼ばれる魚醤油が古くから造られている。この石川県の伝統食品であるイシルについて、そのうま味成分や機能性について検討を行った。イシルは全窒素含有量、塩分量ともに高い値を示した。さらにイシルは多量の遊離アミノ酸量を含んでおり、その主な組成はアラニン、グルタミン酸、グリシン、リジン、バリンなどであり、機能性を持つタウリンも多く含まれていた。またペプチド含有量も高く、そのほとんどがグルタミン酸、グリシン、アスパラギン酸により構成されたペプチドであった。機能性においては、イシルには高い抗酸化性とACE阻害活性が確認され、脱塩イシル粉末を給餌した動物試験において血中グルコース濃度や血圧の上昇抑制効果が認められた。従って、イシルのうま味は豊富な遊離アミノ酸とペプチドにより形成され、高い機能性を有する調味料であることが判明した。

言及状況

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大学にいると、定額制の論文読めるというメリットがある。こういう日本味と匂学会誌とかも、昔は読めた。 CiNii 論文 -  2.石川県の伝統食品 : 能登のイシル(魚醤油)のうま味と機能性 http://t.co/8TG1Z02ghs #CiNii

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