著者
大城 剛 安陪 大治郎
出版者
東亜大学
雑誌
総合人間科学 (ISSN:13461850)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.49-51, 2007-03

健康な男子学生8名を対象に、血流制限を施した筋力トレーニングによる最大脚伸展力の変化、および血中乳酸濃度の動態を観察した。対象期間は連続10日間とし、初日と最終日に最大筋力の測定を行った。負荷強度は初日に測定された最大脚伸展力の30%で10回3セットとした。また、3日目と9日目のトレーニング前後に血中乳酸濃度を測定した。その結果、血流制限脚と非血流制限脚の最大脚伸展力の増加率に約2倍の差が生じた。3日目の血流制限脚において、筋力トレーニング前後の血中乳酸濃度に統計的な有意差がみられなかった。トレーニングを開始した頃の血流制限脚では、加圧器具を装着した段階で代謝産物の蓄積が始まり、実際に筋線維に作用したメカニカルストレスよりも、高い生化学的ストレスが作用していたと考えられる。これらの結果から、血流制限脚と非血流制限脚でみられた筋力増強効果の差異は、筋に対する生化学的な刺激の違いに加え、それに随伴する神経生理学的なメカニズムに由来するものと考えられた。

言及状況

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http://t.co/MnTDAeEYny古い文献ながら、成長ホルモンは超回復時に活性化するとあり、筋力増大は神経生理学的なものでないかとあり、興味深かった。
http://t.co/MnTDAeEYny古い文献ながら、成長ホルモンは超回復時に活性化するとあり、筋力増大は神経生理学的なものでないかとあり、興味深かった。

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