著者
城戸 健一 鈴木 英男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.186, pp.25-30, 2007-08-02

本文では瞬時周波数を波形の瞬時位相の時間微分として,その性質について考察する。瞬時位相を求めるためには,その波形と直交する(位相がπ/2遅れる)波形が必要であるが,それはスペクトルの正の周波数範囲に-jを,負の周波数範囲にjを乗じてフーリエ逆変換することでつくられる。これは波形から解析信号をつくることと同じである。数列で波形が表されているときには,時間による微分の代わりに差分を用いるので,サンプリング周波数を十分に高くすることと,偏りが生じないように両側差分を用いることが必要である。波形が高調波を含むときには,それによって瞬時周波数が負になることもある。本文ではその理由をベクトル図によってわかりやすく説明する。振幅変調波形あるいはFM波形の瞬時周波数について興味深い現象が生じることを述べ、最後に,正弦波の瞬時周波数は時間にかかわらず一定であるのに,ある時点で急に始まる正弦波の瞬時周波数がその時点で2倍になることを計算例によって示す。

言及状況

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乱雑な回答で失礼します 瞬時周波数は、その信号の位相角φがわかっている場合、 ω = dφ/dt と定義されます。 位相角の変化率が周波数となります。 瞬時周波数は、既知の周波数成分から解析的に計算するのは意外にも困難なものです。また実信号から瞬時周波数を求めるのは簡単ではありません。複素信号(解析信号)が必要になります。 (2つの成分を混合しても瞬時周波数を求めるのは簡単ではな ...

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