著者
石上 文正
出版者
人間環境大学
雑誌
こころとことば (ISSN:13472895)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-14, 2007-03-31

この小論では、批判的談話分析の手法、とくにNorman Faircloughの手法を、科学哲学者Stephen C.Meyerのintelligent designに関するエッセーに応用し、分析を試みた。Faircloughは、ディスコースの中の「常識」や「前提」を「イデオロギー」と考えている。Meyerのエッセーには、"evidence"と"explain"という「科学性」を示す言葉が当然のごとく、しばしば用いられている。このことから、同エッセーは、科学イデオロギーの強い影響をうけた、科学的ディスコースであることが明らかになる。つまり、「科学」が「イデオロギー」として機能していると考えられる。さらに、同エッセーを科学的ディスコースに作り上げている手法について考察し、同ディスコースの議論構造、最先端の科学的知識の提示、著名な科学者の引用、科学的比喩の使用、"know"という叙実的動詞を用いた事実的前提の提示などを指摘した。

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[paper] 読. うーん.... / 石上文正(2007)「Intelligent Designにおける科学という"イデオロギー」 http://t.co/30BuCjzT

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