著者
白樫 三四郎
出版者
甲子園大学
雑誌
甲子園大学紀要 (ISSN:18815731)
巻号頁・発行日
no.34, pp.157-172, 2006

リーダーシップ研究史において対照的にも思われる三隅二不二の「リーダーシップPM理論」とフレッド・E・フィードラーの「リーダーシップ効果性の条件即応モデル」および「認知的資源理論」とを比較検討しながら、リーダーシップ効果牲をめぐる2つのアプローチの問題点を考察する。三隅は集団-課題状況の相違を相対的に重視せず、Performance(課題遂行)およびMaintenance(集団維持)の2つの集団機能に着目して、リーダーシップ現象を解明しようとする。これに対してフィードラーは条件即応モデルあるいは認知的資源理論において、リーダーのパーソナリティ、仕事指示的行動、集団-課題状況の統制力レベル、上司との対人ストレス、部下集団からの支持などさまざまな変数のかかわりにおいてリーダーシップ現象をとらえようとする。両理論の対比において、リーダーシップ研究の将来を探索する。

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