著者
宮本 学
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.1080-1095, 2001-02-20

公理論的量子力学に基づいて量子系における時間演算子を解析する.時間演算子の解析の基礎として, Hilbert空間上の2つの作用素TとHがみたす, Weylの関係式に似た代数的関係式, 'T-弱'Weylの関係式,を導入する.この関係式は, Y. AharonovとD. Bohmによって, 1次元自由粒子系の時間演算子として提案された作用素T_Oと,自由ハミルトニアンH_Oとの間でもみたされる.そこで本稿ではT_Oの解析をねらって, T-弱Weylの関係式をみたす作用素TとHの一般的な解析および,それが時間演算子にもたらす結果について報告する.

言及状況

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時間とエネルギーは位置と運動量のように共役な物理量であるにもかかわらず、なぜ位置演算子または運動量演算子と同様の時間演算子を定義して、さらに時間演算子とハミルトニアンの間に、位置演算子と運動量演算子の不確定性関係と同様の関係が成り立つとは(普通は)言わないのか?(言わなかったのか?) という質問でよろしいでしょうか? 位置と運動量は両方共-∞~+∞の値を取り得るのに対し、エネルギーは下限を ...

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