著者
杉本 昌裕
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
no.40, pp.83-100, 2007-03

金属工芸(以後、「金工」と表記する)は、伝統的な工芸の中でも専門的な施設、機械、道具が必要である。また、指導者が少ないのと金工を指導する学校が少ないため、学校教育の授業に取り入れるためには、教材開発や指導者育成などの工夫が必要である。一方で、指輪やネックレスなどの金属加工の装飾品の需要と人気は高いものがある。金や銀製品は、だれもが欲しいものの一つである。本学では工芸実習、デザイン実習に金工制作を取り入れている。本稿でまとめるのは、このような金属を使った制作が、ライフデザインを充実させるとともに、学校教育で生かせると考えるからである。金工や金属素材を生かす教材研究を進めることで、日本の伝統的な技術を守り続ける心や、新たなものを創造できるような土台を築き上げたい。「買うもの」から「つくるもの」「つくれるもの」として、金工や金属素材を生かした工芸を、私たちの生活の中に、位置付けていくことがねらいである。なお、本研究は平成18年度跡見学園女子大学特別研究助成によるものである。

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