著者
岸本 三香子 海野 知紀 田中 敬子
出版者
武庫川女子大学
雑誌
武庫川女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.45-50, 2006

健常な女子学生38名(年齢19.8±0.9歳)を対象に, 難消化性デキストリンを含有したデザート飲料による排便状況に及ぼす影響を検討した.飲料摂取試験:は全6週間で, 非摂取(I期:1週間), 飲料摂取(II期:2週間), 非摂取(III期:1週間), 飲料摂取(IV期:2週間)とし, 難消化性デキストリンを5g配合した飲料を摂取させるシングルブラインド・クロスオーバー試験を実施した.対照飲料は試験飲料に配合した難消化性デキストリンを含まない飲料を用いた.試験期間中, 排便状況に関するアンケートを毎日, また排便意識に関するアンケートを1週間ごとに記入させた.その結果, 便秘傾向者(非摂取期間の1週間の排便日数が1週間に3日以下)において試験飲料の摂取により非摂取期間と比較して排便日数, 排便回数, 排便量いずれにおいても有意に増加し, 排便日数は対照飲料摂取期間と比較して有意な増加が認められた.排便意識調査からも飲料摂取により便秘の改善は明らかであった.

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