著者
山中 正樹
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学研究紀要 (ISSN:13447459)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.A41-A51, 1999-03-31

敗戦と相次ぐ知己の死去は、川端康成に大きな衝撃を与えた。それは川端文学に一貫して描き続けられたテーマをより根源的なものへと深化させることになる。そのため戦後の川端文学は、表面的には戦前のそれと大きく相貌を異にすることとなった。しかし<呪縛>と<解放>という観点から作品を眺めたとき、川端文学を通底する基本的な構造が浮かび上がってくる。本稿ではまず「古典回帰」といわれた戦後の川端の出発をふまえた上で、戦後作品にもつながっていく初期作品の特徴について考察した。

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編集者: みしまるもも
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