- 著者
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東山 弘子
松崎 亮介
- 出版者
- 佛教大学
- 雑誌
- 教育学部論集 (ISSN:09163875)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, pp.1-18, 2006-03-01
性的破壊的衝動が暴力的行動として学校教育場面で問題化した小6の男児に対して,授業に参加しながら心のケアと人間関係の学びを支援する実践を通して,その有効性と課題について考察した。臨床心理学的専攻の大学院生によるチームサポートは,支援のオリエンテーションが同じでメンバー間の信頼関係が十分であれば,あたかもひとりのセラピストが対応しているかのように進行できること,メンバーの個性をクライエントは父イメージ,母イメージ,男性イメージ,女性イメージなど必要に応じて投影し,取り入れていき,内的成長に有効であることがわかった。その現象や支援関係の特徴をより多くの事例をかさねて分析し,支援のための連携についても考察していくことが今後の課題として残された。