著者
市川 良哉 遠藤 隆 堤 博美 東山 弘子 高見 茂 大町 公 山田 隆敏 荒川 茂則 武久 文代 高橋 光雄 藤原 剛 田井 康雄 田中 良 田原 武彦
出版者
奈良大学総合研究所
雑誌
総合研究所所報 (ISSN:09192999)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.3-59, 1994-02

国民が生涯にわたって学習する機会を求めている現状にてらして、中央教育審議会は平成2年1月30日「生涯学習の基盤整備について」答申し、同年6月29日に「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」が施行され、新しい「大学設置基準」(平成3.7.1施行)もそれを踏まえている。こうした流れの中に、高等教育機関が地域の人びとの生涯学習推進に寄与することに強い期待を寄せているところに時代の特徴を見る。翻っていえば、これは高等教育機関としての大学は地域社会へ自らをどう開放するのか、どのような貢献が可能であるのかにかかわる問題であり、大学は時代の要求にどう答えるのかを問われているのである。本研究は本学が高度先端科学技術集積都市が形成されつつある「関西学術文化研究都市(以下学研都市)圏に位置するという立地条件の下で、地域レベルでの生涯学習支援システムを構築する際に担う本学の役割と課題を、総合的に検討するための基礎データを得るために調査を多面的に実施することに目的をおいている。
著者
東山 弘子 松崎 亮介
出版者
佛教大学
雑誌
教育学部論集 (ISSN:09163875)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-18, 2006-03-01

性的破壊的衝動が暴力的行動として学校教育場面で問題化した小6の男児に対して,授業に参加しながら心のケアと人間関係の学びを支援する実践を通して,その有効性と課題について考察した。臨床心理学的専攻の大学院生によるチームサポートは,支援のオリエンテーションが同じでメンバー間の信頼関係が十分であれば,あたかもひとりのセラピストが対応しているかのように進行できること,メンバーの個性をクライエントは父イメージ,母イメージ,男性イメージ,女性イメージなど必要に応じて投影し,取り入れていき,内的成長に有効であることがわかった。その現象や支援関係の特徴をより多くの事例をかさねて分析し,支援のための連携についても考察していくことが今後の課題として残された。