著者
落合 仁司
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.81, no.3, pp.555-579, 2007-12-30

宗教の根本的な対象である神あるいは仏は伝統的に無限なるものと捉えられて来た。この神あるいは仏の無限を数学的な集合論における無限と捉え直すことによる帰結を解析する、それが宗教解析である。宗教解析において清沢満之の宗教哲学は避けて通れない。清沢は神あるいは仏を無限、われわれ人間を有限と捉えることにより、自力と他力の宗教の差異を鮮やかに浮び上がらせた。本論は清沢の無限、自力、他力等の概念を再構成し、それらを集合論における超限順序数、極限順序数、有限順序数の補集合等によって表現し、その帰結を解析する。結果として神あるいは仏の完備性(completeness)及び自力と他力の等濃性(equipotency)が導かれる。

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