著者
湯舟 貞子
出版者
園田学園女子大学
雑誌
園田学園女子大学論文集 (ISSN:02862816)
巻号頁・発行日
no.41, pp.51-62, 2007-01

母性意識はさまざまな環境によって形成されるものであり、その形成が不十分な場合には母性喪失または母性形成不全といった状態を呈することがあり、その中には子どもを虐待したり遺棄するような状況も当然起こると考えられている。この現象を少しでも予防していく為にその原因を知りたいと考え、世代別生活過程と母性意識の形成状況、および母親の意識と実子との関連について分析をした。その結果、第1に過去(結婚以前)に小さい弟や妹、また親戚や知人の小さい子どもの世話をした経験のある祖母の世代は子どものことで"イライラ"することが少なかった。第2に母性意識形成過程の重要な要因として、「子どもが好き」「子どもと共にいると楽しい」「子どもに関心がある」など、子どもと自己との関係において、子どもに対して肯定的・積極的に考えるような人格の形成が必要であり、これは自分の子どもが生まれ、育児に直接関わる経験を持つことによって高められていくのではないかと考えた。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

メモ。CiNii 論文 -  日本人女性の持つ母性意識 http://t.co/6I58QBwgBO #CiNii

収集済み URL リスト