- 著者
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徳永 陽子
荒木 光
- 出版者
- 京都教育大学
- 雑誌
- 京都教育大学環境教育研究年報 (ISSN:09193766)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, pp.99-123, 2007
- 被引用文献数
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竹は,非常に用途の広い素材である。しかし,何年か前より,輸入製品や他の素材の製品に押され需要が低迷している。その結果,日本中で竹林め放置が目立ってきた。竹林の荒廃は,里山全体に大きな悪影響をもたらす。竹林の整備は,竹産業だけのためではなく,里山全体の環境の維持のために不可欠なものである。したがって,行政を含め,地域全体の大きな理解と協力の下で,竹林の整備を手抜きすることなく実施し続ける必要がある。そのための6つの課題とその解決方法について論述した。現在需要がないといっても,近い将来,日本に資源不足の事態が襲ってきたときに,竹製品に対する需要が必ず大きく伸びてくる。そのときに竹産業に関する技術が滅びておれば日本にとって大きな損失である。その技術を残していくためにも,日本め竹産業の滅亡は避けなくてはならない。