著者
藤岡 明房
出版者
立正大学
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.79-114, 2007-03

本論文は,道路のネットワークの構造が与えられている場合の交通の問題を,混雑現象が生じている場合を中心に検討する.はじめに,道路がネットワーク構造を持つ場合の交通移動の市場均衡の解を求める.その際,混雑現象が生じていることから,市場均衡は最適状態を達成していない.そこで,最適状態を達成させるためには,外部不経済の内部化を行う必要がある.その内部化のために課徴金を用いるとして,その課徴金の額を決定しなければならないという新たな課題が登場する.その課徴金の額の決定のために,社会的限界費用と私的限界費用の差を求める必要がある.従来は,一本の道路しか考えていなかったので,単純に課徴金の額が決定できた.しかし,道路がネットワーク構造を形成している場合は,その影響を受けることになる.そこで,ネットワーク構造を踏まえたうえで,複数道路での課徴金の額の決定というより複雑な問題について検討している.

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