著者
遠藤 由美 阪東 哲也
出版者
関西大学
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.39-55, 2006-10

本研究の目的は、自尊感情水準による他者からのフィードバックの解釈に及ぼす影響を検討することである。実験参加者は、大学生134名で、受容条件(AC)と拒絶条件(RC)とにランダムに割り当てられた。その後、ノートを貸してもらえるように要請する仮想場面を想起させるビニエットを読ませた。ACのビニエットでは、友人の反応を"うん、後でね"と提示し、RCのビニエットでは、友人の反応を"今もってないから、ごめんね"と提示した。ビニエットを読ませた後、受容期待、自己関連感情、対人方略について評定させた。自尊感情高群はフィードバックのネガティブさに応じて、ネガティブな感情を強く喚起する。しかし、自尊感情低群において、フィードバックのポジティブさと関わりなく、ネガティブな感情を強く喚起する傾向が示唆された。そこで、自尊感情水準による否定的評価の捉え方について考察がなされた。

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