著者
大内 裕和
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.440-454[含 英語文要旨], 2007-12

この論文では、1947教育基本法がいかに「改正」されたのか、そして「改正」された2006教育基本法の下で望まれる教育とはどのようなものかということを考察する。教育基本法「改正」によって、道徳教育や「愛国心教育」の徹底、格差社会の拡大・固定化、教育の公共性の変質、教育振興基本計画による新自由主義・国家主義の制度化などが行われる危険性が高い。しかし2006教育基本法成立以後も、日本国憲法や子どもの権利条約などの国際人権条約が存在する。2006教育基本法の解釈・運用は当然ながらそれらの精神に即して行われる必要がある。日本国憲法や子どもの権利条約に可能な限り適合的な解釈を行う2006教育基本法の実践的な読みを通じて、ミクロ、ミドル、マクロのそれぞれのレベルで望まれる教育のあり方を論じる。それらは、1947教育基本法に書き込まれながらも十分に根づいて来なかった、教育の公共性を主権者のものとするプロセスに他ならない。

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