著者
鎌田 東二
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.805-827, 2008

本稿は、「宗教における行と身体」について、理論的かつ実践的な観点を交えて考察し、現代におけるその意味とかたちについて問題提起したものである。宗教的行の起源は狩猟技術にあり、日本列島に発達した修験道はその系譜を引くものである。いのちがけの闘いの自己内化と超越として宗教的な行が生まれた。それはわが身と心を制御し、自己の本源を訊ね、神仏や大自然と一体化する修行法を編み出した。そのような修行の本質と諸相を検証し、自らの東山修験道の実践のー端を例示する。

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