- 著者
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阿部 芳久
- 出版者
- 日本特殊教育学会
- 雑誌
- 特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, no.2, pp.49-55, 1989-09-30
- 被引用文献数
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本事例では、自閉児を対象にして、生活場面で機会利用型指導法を適用し、書字による要求言語を形成した。その後、指導成果の般化の状態から、要求言語形成、及び般化を促進するための先行要件について検討した。その結果、次のことが指摘された。要求実現のために大人を意図的に利用することが学習されていない自閉児に対しては、般化促進技術について論議する以前に、まず、要求充足者との依存関係を成立させることが必要であり、その後に、要求実現のための、充足者への働きかけの手段を豊富にしてやることが不可欠である。さらに、反応般化を促進させるためには、要求言語行動の一部となる語をできるだけ多く、あらかじめ形成しておくことが重要である。