著者
関戸 英紀
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.35-45, 2004-05-30
被引用文献数
1

通常学級に在籍する自閉的傾向と知的障害のある小学校5年生の男児に対して、(1)対象児に対する個別的な支援、(2)学級担任に対するコンサルテーション、(3)全校の教師の対象児に対する理解の促進、(4)学級の他の児童の対象児に対する理解の促進、という4つの観点から約9か月間(24セッション)支援を行った。その結果、対象児と支援者との間で、交渉的なやりとりや役割交代が成立するようになり、学習態度の形成も可能となった。学級担任も、対象児の実態に基づいた、一貫性のある対応が可能になった。また、対象児の所属学年にかかわりのある教師の問でも、対象児への対応が統一されていった。さらに、学級の他の児童の対象児に対する対応も、肯定的になってきた。以上のことから、共感的関係を基盤にしながらやりとり行動を形成していったことの妥当性、巡回指導および小・中学校と関係機関とが連携・協力することの有効性、校内支援体制を構築することの必要性などが検討された。

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