著者
北崎 智之
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.17-21, 2007-02-01

自動車などの乗り物による移動における「座」に求められる性能の一つに乗り心地性能がある.乗り心地性能評価は,振動データ計測とそれを感覚量に変換する定量化プロセスから構成される.データ計測については,フロアやシートなど人間〜車両インターフェースにおける人体入力振動を計測する.このとき人体が単なる質量体ではなく,振動系として挙動することを考慮することが重要である.定量化手法については,British Standard 6841などで規定されている手法を用いることで,快/不快の一次元尺度上での指標化を行うことができる.実際の自動車の乗り心地性能評価においては,さらに細分化された周波数に依存した様々な振動感覚の定量化が行われており,対応する様々な部品特性の改善によって,バランスを取りながら性能向上を図っている.

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