著者
鈴木 達彦
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.609-615, 2008-07-20
参考文献数
11
被引用文献数
2 1

『古今方彙』は甲賀通元により編纂され,江戸時代に最も広く流布した処方集である。著者は,『古今方彙』の各版本を検討し,以下の結果を得た。1.甲賀通元は,『刪補古今方彙』の底本となる『古今方彙』を書肆(書店,出版社)梅村から受け取り,それを編纂した。2.原『古今方彙』は1692年頃に書肆梅村が出版した。本書は縦型の版本で,調査中もっとも処方数が少なく,1263処方を収載している。3.1696年頃に梅村が,原『古今方彙』の増補版を出版した。本書は横型の版本で,本書には原『古今方彙』の処方がほぼ含まれていて,さらに273処方が増補されている。4.梅村の依頼により甲賀通元が,348処方を増補して,1733年に『刪補古今方彙』を出版,さらに,43処方を増補して,1747年に『重訂古今方彙』を出版した。『重訂古今方彙』は,1780,1808,1862年に重版された。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 『古今方彙』各種版本の比較検討(鈴木 達彦),2008 http://t.co/T82s2YskDj 『古今方彙』は甲賀通元により…

収集済み URL リスト