著者
大澤 得二
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.135-140, 2007-11-30

俵浩三の指摘により,牧野植物図鑑以外に村越三千男の一連の植物図鑑が存在していたことが明らかにされた。牧野富太郎著とされている「日本植物図鑑」は,村越の「植物図鑑」を改訂したものであるという指摘を確認するために,一連の村越図鑑と牧野図鑑を比較した。牧野富太郎著「日本植物図鑑」の図の約半分は村越の「植物図鑑」のものであり,この図鑑は牧野の著作物とは言えないものであった。この図鑑に牧野が追加した図の一部は,その後の「牧野日本植物図鑑」にも使われていた。一方,村越三千男は少なくとも三度に渡り植物図鑑を編纂している。明治の初等中等学校の理科教育は自然観察を主体としたものであり,その後,大正,昭和初期において村越の図鑑が理科教育に残した功績は正しく評価されるべきである。

言及状況

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牧野さんも最初の図鑑はそうとうやっちゃっている。(よその図を使い回し) 村越三千男はもっと評価されるべきだ。 植物図鑑というのは、図鑑というカタログのような形式をつくりだした重要な書籍だという。 世の中の特定のジャンルを網羅して同じ規格のサイズで価値をフラットに並べあげる編集である。シャクヤクの花もカラスノエンドウも等価値に並べられているのだ。 http://ci.nii.ac.jp/naid/1 ...

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@tanyanko 村越植物図鑑と牧野植物図鑑の比較する論文があります。これです。 https://t.co/910CQKTSAe
@Kiroibara1rin  これを見ると面白い。https://t.co/910CQKTSAe

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