著者
石崎 涼子 古井戸 宏通
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.25-32, 2001-12-15
被引用文献数
1

近年,地方自治体は,地域ニーズに応じた森林管理施策を展開しうる主体として注目されている。地方自治体による施策の性格と独自性を明らかにするためには,これを強く制約する財政基盤を検討する必要がある。そこで本報告では,1980年代後半以降の財政統計データを用いて,都道府県林業費の特徴と動向およびその地域性を分析した。1980年代後半以降,地方債や交付税措置などの活用により都道府県が公共投資の拡大の担い手となり,林業費の構造は変動した。そのなかで地方単独事業が拡大した点,その増大時期や事業別構成には地域性がみられる点は,都道府県の森林管理施策の独自性に関連して注目される。また,こうした構造変化の結果,財政危機がもたらされ,施策のあり方に見直しを迫っている点にも注意する必要がある。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 都道府県林業費の構造変動と地域性(石崎 涼子ほか),2001 https://t.co/r0nIAOxZz3 近年,地方自治体は,地域ニーズに応じた森林管理施策を展開しう…

収集済み URL リスト