著者
大和田 猛 加賀谷 真紀
出版者
青森県立保健大学
雑誌
青森県立保健大学雑誌 (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-28, 2008-06

本研究は、青森県内のホームヘルパーを対象に対人援助におけるコミュニケーションスキルの活用の現状を調査し、その実態を明らかにすることにある。その結果、(1)ヘルパー業務の中で身体介護や家事援助と並んで、相談業務という心理社会的業務を行っているヘルパーが50%にのぼる、(2)何らかの形でコミュニケーションスキルを活用しているものは、79%存在する、(3)最も多く活用されている技法は、うなずき・相槌・共感・明確化・繰り返しなどである、(4)利用者との信頼関係や親密性を維持するためのコミュニケーション効果については、情緒的・精神的・心理的に安定する、ことや行動障害の軽減・性格が穏やかになる・存在認知が出来るなどが挙げられている。これらの結果から、対人援助の専門職としてのホームヘルプサービス業務の確立のためには、コミュニケーションスキルが不可欠なものとして活用され、利用者の精神的・心理的・情緒的支援に活用されなければならない。

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