著者
羽鳥 光俊 永田 宇征 和田 正裕 奥田 治雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1905-1908, 2008-12-01
被引用文献数
1

緒方研二氏は,新聞記者から政治家になった父竹虎氏のもと1917年(大正6年)に生まれた.数学が好きだったことから大学は通信・弱電分野で成果を挙げていた東北帝国大学に進んだ.在学中に委託生として海軍に入り,卒業後技術士官として海軍横須賀工廠を経て技術研究所に所属した.海軍と陸軍の対立や現実離れした研究開発方針に疑問を持ちつつ,わずかの期間に次々と新しい仕事に挑戦し,レーダの開発と実用化,戦地でのレーダの取り付けなどの仕事を任された.そうした中,過酷で悲惨な戦争を体験したことは,その後の研究生活に大きな影響を与えた.戦後は,逓信省電気試験所,電電公社において,マイクロウェーブやケーブル伝送の研究開発などで,リーダーシップを発揮して研究開発本部長まで務め,その後,日本電気の副社長などを務めた.戦時中の苦労に比して,その後の人生は幸運に恵まれ,やりたいことをし終えた.

言及状況

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CiNii -  悲惨な戦争体験をばねに戦後の通信事業に貢献(オーラルヒストリー緒方研二名誉会員,てれび・さろん) http://t.co/IJlHCAZfDb

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