- 著者
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後藤 範子
- 出版者
- 国際学院埼玉短期大学
- 雑誌
- 研究紀要 (ISSN:02896850)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, pp.27-35, 2005-03
ネイチャーゲームの1つサウンドマップを保育者養成校の1年生が実施した報告書から自然環境での発見の度合いとその表現方法,幼児を対象にサウンドマップを行う場合への応用との関連について考察することを目的とする。結果から4点が考察された。(1)「どのような音」よりも「何が」聞こえるのかに興味が向いた学生ほど多様な音を発見することが難しい傾向がある。(2)多様な音を発見できた学生は幼児にも音に集中する行動を促そうとする傾向がある。(3)多くの音を発見することができなかった学生は環境設定の必要性を理解し,考える傾向がある。(4)多様な自然の音を発見できた学生は聞こえた音の表現方法の多様さや自然との一体化を楽しめるような配慮を考える傾向が見られ,多くの音を発見することができなかった学生は,どこから何の音がするのかを考えることを楽しめるように配慮する傾向と子どもに対する言葉がけをより具体的に考案する傾向がある。